id:kutabirehateko
意味不明な事を言うスレのことを語る

「僕をシロプルコへ連れて行け」と言うのが壱乃介の口癖だった。アカプルコがあるんならシロプルコだってあるだろう、というのだが、もう遊びにいくところも思いつかないのでただただ家族を困らせるためにこんなことを思いつき、小間使いや書生を困らせているのだ。
だがしかし家のものはみな忙しく働いているので、壱乃助の相手をするのは4つになる小間使いの娘くらいであった。たいそうかわいらしい娘でみなに可愛がられたていたが、壱之介はひがないちにちこの娘を構って遊んでばかりいたので、娘は壱之介にたいそうなついた。壱乃助はこの娘に、家族に関する思いつく限りの不満をさも悲しげに聞かせた。娘は壱乃助にすっかり同情し、誰彼となくせがんでは「シロプルコにお兄様を連れていってあげて」としきりに泣くので家のものは困り果てた。なだめても叱っても言うことを聞かない。とうとう母親は「シロプルコは坊ちゃまのお体に毒なのですよ
」と嘘を言った。