父方の祖母はちょっとした人格破綻者で、祖父はなぜ離婚しないのかと親戚一同陰でごしょごしょ言っていた。
嫌われ者のこの祖母は独占欲が強く嫉妬深かった。無理やり愛を獲得しようと酷いことをあれこれやった。
ところが幼い孫娘だけはなぜか祖母になつき、顔を見るとどこまでもついてきて、帰ろうとすると泣いて後追いしまくったことに感激し、以来一生この孫娘には無償の愛を注ぎ続けた。
母方の祖母はちょっとした人格者で、うさぎ年生まれでいまだ一人暮らしで基本的に台所は自分の城。
昭和の山の手の奥さま全とした人で、人に迷惑をかけず、人の詮索はせず、器用で博識でお洒落。
でもこの人は次女がお嫌いで、その娘もお好きではない。
わたしに無条件に愛し愛されるということを教えてくれたのは、人格破綻者の方の祖母であった。
愛されるのにも愛するのにも、条件はいらないんだと肌身で教えてくれたのは祖母だった。
だから、これは酷いと思う人にも、その人が無条件に愛している人がいて、その人を無条件に愛している人がいるかもしれないなと思う。自分にとって最悪な人も、誰かにとってはかけがえのない大事な人かもしれないなと思う。
くたびれ はてこのことを語る
