まったく根拠はないんだけど、わたしはアスリートマンを見たとき、この人は自閉症じゃないかなと思った。
自分と同じ匂いがする人だった。なので、何となく親近感を感じて彼を眺めていた。
「ちゃんと立派にさあ?」ドライバーは同意を求めるように言った。主婦シェフはちょっとモニョっとしていた。
主婦シェフにとってアスリートマンはそういう対象ではないんだと思った。
わたしは内心「いや、ここにも自閉症者で”ちゃんと暮らしてる”人がいますよ」と思っていた。
主婦シェフからアスリートマンの事情を聞かなかったら、ドライバーもそんなこと言わなかっただろう。
自分と同じ町の人だと思って、特にエラいなんて言わなかっただろう。その程度の違いなのに。
普通のアパートの一室が知的障害者の自立支援ホームとして使われていることがある。
わたしも聞くまで知らなかった。
くたびれ はてこのことを語る
