結婚当初、姑は一言ものを言うたびどうでもいいところで張りあってきた。
わたしにとってこんなに頭にくる人間はこの人の息子ぐらいだと思った。
二度と張り合う気が起きないくらい完膚無きまでに叩きのめしてやろうかと思った。
でもそれやると、姑はしょんぼりする。打ち拉がれる。
あるいは必死になって首を傾げるような自慢をはじめる。
姑はもともとあまりかわいがられずに育った人で、認めて欲しくてたまらない子どもみたいだ。
姑の実家に顔を出したとき、姑は別人のように無口になってうつむいているばかりだった。
もちおの祖父母は姑に無関心で、そこにいない人の思い出を語るように話していた。
「学校の勉強がとにかくよく出来てねえ。警察署に勤めたんだもの」
「それが子どもが出来て結婚しちゃったもんだから。あれでねえ、もう」
「おいそこの老夫婦、うちの旦那と姑disってんじゃねえぞ」とはてこは思った。
はじめて姑に対して強烈な味方意識が湧いた瞬間であった。
「うちの子はみんな頭がいい」「どの子も出来がいいから」
が口癖の姑が、未だ子どもを通して自分を親に認めてほしくてたまらないのがよくわかった。
この人をあんまりイジメちゃだめだと思った。
くたびれ はてこのことを語る
