当時わたしはある団体に所属していて、そこは厳しく抜け忍狩りをする。
そこと縁切りした人とは親兄弟夫婦でも絶対に接触しちゃならねえという掟があり
掟破りは絶縁されることになっている。
わたしは自分から縁切りしたけれど、縁切り手続きはとらなかった。
いつかそこからはじかれた子が、わたしに連絡したいことがあるかもしれない。
「そのときこの人は縁切りしてる人だから掟破りになる」
と悩まないでいいようにしたいと思った。
ぺったりくっついてくるちびすけだった坊主もおっさんになり
恋をして、その世界と共に生きる親の縁もろともそこと縁を切ったらしい。
彼はその団体の中で生まれ育ったので、親兄弟含め知り合いが0になった。
中の世界はとても狭いので、彼はわたしが事実上絶縁したことを知っていた。
それで接触してきたみたい。
中の掟では許されない暮らしだけれど、世間的には立派にやってた。
でも連絡先まったく教えてなかったのに。
ザッカーバーグに世話になる日が来るとは。
