もちおの付き添いでもちおのお客様の家に行った。

「グレートデンという馬のような犬を室内で飼っている」
ともちおから聞いていたが、マジでかい。そして人間を舐め腐っている。
細い女が来たぜ、飛びかかって噛んでびびらせたれ！みたいな。
（あー、いざとなったらこいつ殺す気でいないとだめだなー）
と思いつつ、適当によけながらリビングへ。
奥さま首輪を引っ張りながら「だめ！だめよ！ちょっと！」を連発。
犬、ちっともいうこと聞かない。もちょっと本気で引っ張られたらアウト。
ソファはビニールシートで梱包され、部屋には工事用の柵が設置。

どうしてこんな手におえないでかい犬飼ったんだ、と思って
「なぜこんな大きな犬を飼ったんですか」
とお聞きしたら
「すごいでしょ。小型犬にはない喜びがあるの」
と誇らしげな奥さま。
「小型犬なら蹴飛ばせばいいけど、これだけ大きいとそうもいかないでしょ」
小型犬なら蹴飛ばせばなんとかなるって思ったことねえな。
「飼ってるっていうより、暮らすって感じね。共に生きるっていうか」
でかい犬に家で我が物顔されてうれしいか。