でも個人的にはDさんに会って、ベトナムを知る機会が出来たのでよかった。
Dさんに変な仕事をカミングアウトしたら、ちょっとやってと頼まれて、その後身の上話を聞いた。
Dさんによると、海外からベトナムに来る人のおよそ70%はホーチミンに来る。
ハノイとホーチミンでは郷土色が違い、あまり仲が良くない。VNYK見てると確かにそんな感じはあった。
ホーチミンには日本人街、韓国、中華街もある。英語も通じる。通りはきれいで空も明るい。
ホーチミンにはイオンがあり、近々2号店が出来るという情報もある。
Dさんは土地をいくつか押さえており、出店に合わせてホテルを開くつもりだと言う。
去年は土地転がしと株とガイドの仕事でだいぶ稼いで、親に50万ドルの家を建てた。
日本語が話せると仕事の引き合いがものすごくある。
同じ時期に仕事を始めた人の大半は日本語を学ぶことを止めてしまって、未だ所得が低い。
娘の教育のため、娘が小学生になるまでにニュージーランドに移住したい。
カンボジアで働かないかと言う話もある。
5万円あればカンボジアのパスポートを偽造してもらえる。以前はもっと安かった。
Dさんにガイドの仕事を頼む人の大半は仕事でやって来て、工場や店を周る。
「私、日本人案内する、また工場行くとおもたから、ショピングショピング、びくりした」
こんなビジネスチャンスを前に有閑マダム呑気だね、みたいなニュアンスであった。
上昇志向の強い人がガイドになるのか、ベトナム人の上昇志向が強いのか、そういう話しをあちこちで聞いた。
Dさんに案内された店には流暢な日本語とえげつないほど押しの強いお姉ちゃんがいて
「あなたのために!あなたのために特別!特別サビスするです!」
と選挙かピンサロの呼び込みのような調子でお土産を売っていた。しかしマダムズは
「『あなたのために』だって。ねえ、かわいいかったわねえ。負けてくれたし」
とご満悦であった。ホーチミンの人は、ある意味で大和魂を理解している。
