父がアルコール依存症で母が共依存状態であったと気づいたのは26歳のときであった。
婚約破棄されたあと生い立ちに関係する本をいろいろ読んでいたら
「これ、わたしじゃん。でもこういう家で育った人みんなそうなの?」
と思うところが多々あり、衝撃を受けた。
それまでアルコール依存症といえば昼夜問わず飲んで正体不明になっている人だと思っていた。
なにより社会生活は出来ておらず、仕事で成功している場合があるなんて思わなかった。
アルコール依存度チェックを受けたら自分もアルコール依存症の傾向があった。
酒に弱いから気持ち悪くなって飲まないだけだった。
親族は未だ父と弟のアルコール依存を認めていない。何ら正確な知識を得ていない。
アルコール依存症だと言うことはあるが、それは腹いせの中傷としてだ。
その種の否認の強さが機能不全家庭共通の特徴だということも知らない。
あのとき夢中で本を読んで、コミュニティに参加して、道が拓けてよかった。
両親は変わらないけれど、違う家庭が築けてよかった。
