「しあわせになったけちんぼばあさん」という本を小学校の図書館で読んだ。
野菜は八百屋で廃棄される葉っぱや一部傷んだものを食べ、パンは無料提供されているパンの耳を食べ、住まいも衣服もびっくり節約で、文字通り爪に火を灯すようにして暮らしている守銭奴のおばあさん。しかしこのおばあさんは実は100万円を持っている。100万円はわたしが小学生のころは現在より貨幣価値として大きく、本が出版されたころはもっと大きく、さらに「おばあさんがそのお金をもったときはいまよりももっともっと大きな価値があったのです」と書いてあった。おばあさんはお金がないわけではないのにたった一人で頑なに貯金を守って誰のことも信じないで暮らしていた。
このおばあさんがある日お金をどんどん使い始める。身ぎれいにして、健康になって、笑顔が増えて、どんどんしあわせになる。おばあさんは寄り添えるおじいさんを見つけたのであった。というお話。
お金が減ってくるといつもこの話を思い出す。しあわせを買うとお金は一時的に減る。
でも大事なのはお金を持っていることではなくてしあわせでいるということだ。
いま個人貯金がここ10年で最低額なのでまた思い出した。振込があるまでがんばろう。
