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雪杯×すのう!のことを語る

きのこが胞子を撒くやうに、猫は抜け毛をまき散らす
うちの猫は刷子をかけられることを好むので、刷子や、時には手でもって抜け毛を撫でとり、毛玉と丸めて処分はしてゐるが、一日は二十四時間、そのうち猫は十六時間を睡眠に費やしており、残りの八時間もなんやかやと用事があるやうで、そうそう撫でられてばかりはゐられない由
そうして、毛玉になり損ねた抜け毛が、我が家のそこここに吹き溜まってゐる
世の中には衛生や美観に関心の高い人がゐて、そういうのは宜敷くないと云ふのを聞けば、私もアア、困つた、困つたと嘆いてはみるが、猫を丸刈りにする訳にもゆかぬ
丸刈りにしたとて、いずれ毛は生えてくるのであるし、そもそも猫の毛はいかん、人間の毛は宜しいというのも不当千万であるので、そうであるなら私も丸刈りにならねばならぬ
人間が丸刈りになれば、いずれ原因理由心中諸々詳らかに語らねばならぬ場面も生じよう
誠に面倒
人間が丸刈りになれぬ以上は猫も丸刈りにはならぬ、猫が丸刈りにならねば猫の抜け毛は生じるが必定、猫の抜け毛に風に吹かれる以外の移動の手段はないのであるから、我が家のそこここに吹きだまるは、天下の理ここに在りと云う他言葉がないのである
そういうことを書いている間に、モップをかければよいと思えども、さうはいかないのも、また天下の理である