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ゆきのことを語る

昔は食の細かった妹は細かった。
子供時代から、私をデブだテブだと笑った。
長じて「着られる服あるの?」とも。

婚姻中、誰一人友達のいない場所でひと付き合いも制限され、私は過食に走った。
そんな私を見る度に、妹はあれをやれこれをやれと、次々にダイエット情報が送られてきた。

こちらに帰ってきた時には過労でピーク時よりはかなり減少していた。
その後しばらく工場へアルバイトに行って働いたんだけど、女ばかりの実に陰湿な雰囲気と、10キロの段ボールを一日積み上げるようなきつい肉体労働で、すっかり消耗した。
私の体重が50キロを切りそうになった時、妹は私の容姿を「みっともない」と言い始めた。
同時に「あのピークの頃は100キロはあったでしょ」とも。
そんなになかったと正直に言っても「いや、あったね、あれは絶対100キロは越えていた」と譲らない。
じゃ、そう思ってりゃいいじゃんと、自分を慰めたけど、自分の適正体重とか、自分の見た目がどうなっているかが全くわからなくなり混乱した。
私は泣きながら「脂肪という名の服を着て」を読んでた。

今また過食の波に揉まれながら、ハイクにおやつの写真なんかあげながら葛藤している。

姪にこの苦しみを味わわせたくない。

妹も姪を私のようにみっともない体型にしたくないと、懸命なのだろうけれど。

苦しい。
苦しくて悲しい。