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ゆきのことを語る

「空気が乾燥しているので、火の取り扱いには十分注意してください」と防災無線の流れる中、本当の四十九日がきてしまうので、弟と二人で白木の位牌や塔婆を炊き上げる。
風が強かったけど、今日を逃すと超えてしまうのでそれは良くなかろうと。
バケツとジョウロに水を入れて、持って、穴を掘って、風で火が飛ばないように。

私は気づきもしなかったけど、弟はちゃんとお線香を持っていた。
強風で火が付かず、「善光寺式にしちゃおう!」と、束のまま火へ投げ込む。

弟がうちの弟でいてくれてよかったなと思う。
ひとりでこんなことしなくてよかった。

母と妹はそんなこと忘れたまま旅行中。