何か食べようかとしばらく思案したが、財布の中身を一枚すり減らしていつもかわり映えのないものを咀嚼したり嚥下したりするのがとても面倒に感じられて、ましてや自分で調理をしようという気にも到底なれず、けっきょく自室のコタツに潜り込んで惰眠を貪ることにした。
スーパーマーケットの二階に名前を知らないアイドルグループが応援販売に来ている夢を見た。野菜の隣に並んでいる薄緑のタオルのようなものを買ったらたいそう喜ばれた。聞けばもうすぐ解散するらしいんだとか。売り場を見やると何処と無くさめざめとした雰囲気で、ファンと思しき客と話し込んでいる売り子や、カラフルな衣装のまま泣き出しそうな売り子もいた。タオルからピーマンの青臭いにおいがした。
目が覚めた。風の音の奥にかすかに虫の声がする。冷蔵庫の駆動音かもしれない。いずれにしろ道路の交通量は少ないようだ。外の静けさと腹具合にたしかな手応えを感じた。このパターンなら深夜3時は堅い。腹時計がそう告げている。俺は暴食の罪を丸呑みにして、ついにこの夜を制したのだ。勝利を確信して腕時計を見ると、軽く仮眠してスッキリしたくらいの時刻でしたはらへったおはようございます。
