id:discordance
残業(トナカイ)のことを語る

[こんな夢をみた]
小綺麗だが狭いマンションの一室。自宅らしい。
テレビの前の黒いソファに外国人の親子が座っている。
父親の方は貼り付けたような笑顔でテレビを指差して話かけてくるが、片言の日本語で話が噛み合わない。子供の方はネパールかどこかの民族衣装みたいなものを着ていて、目が合うと底意地の悪そうな笑みを浮かべた。
僕は入室を許可した覚えのない闖入者たちに対して、いかに穏便にお帰りいただくか、ということに腐心していた。
というのも、隣国で起きた事件、夫が妻を殺して子どもを連れ国外逃亡した、というのニュースが先日から巷間を賑わせていて、目の前の親子が当該の逃亡者である可能性を捨てきれず、というかそう確信していたからだ。
奥の間にいる自分の家族の存在を知られたくない。この小綺麗な部屋もめちゃめちゃになるかもしれないがそれくらいのことは覚悟しよう。あとテレビで事件の続報とか流れないで欲しいなあ(フラグ)、と思った矢先にニュース番組が始まった。
それをきっかけにしてか、父親の方が、私たちは汽車の時間があるのでこれで、と言って帰り支度をはじめた。
玄関まで見送りに出る。ドアの外で子どもが無邪気に笑って手を振っていた。僕も手を振って彼らを送り、ドアを閉めて即座に鍵をかけた。