うーん、ハードルを下げきっていたせいか、まあまあ楽しんでしまった。酷評されているほど悪くなかったよ。
これからネタバレとか考えずに悪口を並べます。
・小栗旬≒ルパンと認識できるかどうか、の一点、まずこれが許容出来ないとただただ辛い2時間強になると思います。
・個人的には、割りと大丈夫でした。小栗旬がんばってた。何をしたいのか、何を見せたいのかという意図は明確だったと思う。
・ただし、小栗旬がルパンであると仮定して映画を観ると、他の主要メンバーのキャスティングがノイズになる。
例えば、次元役の玉山鉄二は端正な顔立ちでメヂカラが強いのだが、どアップになるとただの色男でとても次元には見えない。続いて画面がルパンのどアップに変わると小栗旬が一生懸命アニメルパンになりきっていてるという齟齬。セリフ回しでも同様の齟齬があり。
・とにかく、顔のどアップが多い映画でした。
・ルパンに革パンを履かせて次元に革のベストを着させた衣装担当の罪は重い。
・今作で一番辛かったのは、何箇所かあるアクションシーンとカーチェイスのシーンでカットを細かく割られているのだけど、その中でもカメラ寄り気味な上に更に顔のどアップのカットも挿入されて、全体でどんなアクションが行われているのか全く把握しづらかった。みんなとてもはやくうごいています、っていう主張なんですかね。キャストそれぞれはかなりアクション頑張っている風だったので残念。
・それと、主要メンバーと銭形の5名以外でセリフがあるキャストが、ほとんど外国人なのだけど、完全日本語吹替えだった。外国人が流暢な日本語をしゃべるのに、ところどころ主要メンバーのアテレコでリップシンクが大いにズレてるところがあって、みんな本当は何語でしゃべっているんだ、という違和感に襲われた。全部顔のどアップが多いせいだ。
・一つ細かいツッコミを入れると、冒頭のお宝強奪シーンで、最後の部屋の床に重力感知センサーが仕掛けられていることが不二子のセリフで説明されてご丁寧にCGでも表示されるんだが、その後ルパンが床を爆破するとコンクリートがみっしり詰まっている感じでした。
・ストーリーや展開それ自体は、まあよしとして。
今作、ルパン一味の他にルパンの仲間になるオリジナルキャラが何名かいたり、ルパンのライバル的存在が登場するのだけど、そのオリジナルキャラのエピソードが偏重気味なのは実写化一作目としてはいかがなものか、と。ただでさえ、小栗旬や綾野剛や黒木メイサの毒気を解毒分解するので肝臓をフル回転させているのに、そこに我が物顔で一味に加わっているオリジナルキャラを見ると、お前らは誰なんだよ!と悪酔いを起こしかねません。起こしました。
まあ、色々書いてきましたが、「ヒットマンvsキョンシーズ」の30倍はよく出来てたし、「MONSTERZ モンスターズ」なんかよりはずっと好きな映画です。
ここだけ改善してくれたらな!というポイントが一つあって、
次元役の玉山さんに帽子を目深にかぶらせての目を執拗なまでに映さない、というアニメや原作に寄せた演出があったらルパンの過剰演技とバランスが取れてよかったんじゃないかなと。ルパンに忠告する時と銃を構えた時に片目だけ光らせる、的な。絶対そっちの方がかっこいい。
あと、タイでインターポールが協力を仰ぐ陸軍の司令官が「オンリーゴッド」の警察署長?役の人だったので、最後に背中から刀を出して登場人物を片っ端から一刀両断してカラオケを歌ってくれたら、これは間違いなく名作になると思ってやや期待してましたが、そうはならなかった。
