高齢の女性にカクテルドレスを着せ、プロのヘアメイクでプロカメラマンにより撮影された美しい写真を残す、
というイベントがある。
どなたも晴れやかな表情で、確かにこんな一枚があれば元気付けられるものだろうと思う。
このイベントを主催している女性が毎回自ら宣伝塔となってドレス姿を披露しているのだが、彼女はとびきり美しくスタイルも良い。
一般参加者で顔出しOKの方々も、皆美しい。
若い頃から美貌の持ち主であっただろうことが想像できる。
そのような美女たちが、若い頃に着た、あるいは着られなかったドレスに身を包み、幸福感を得ることは素晴らしいと思う。
「歳を取ることは、決して不幸ではない。歳を取ってからも輝ける」と、主催者。

そりゃあなたのような美しい人は、いくつになっても輝けるでしょうよ

などと思いつつも、美しい人は美しい人なりに、私なんかよりよほど老いを恐怖に感じていたのだろうとも考える。
シワの1本、白髪の1本に落胆しながら歳を重ねてきたのだろう。

私がもっと歳を取ったら、こんなイベントに参加したところで、ドレスもメイクも似合わなくてがっかりするだろうなと思う。
そんな私なら、どんなことなら元気になるだろうか？
目がすごくよく見えるとか、指がすごくよく動くとか？

老眼が始まりました。