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雨子のことを語る

急に思い出したのだが、私が若かったその昔、「女子よ、『男子の心をくすぐるのはにくじゃが』といった型にはまった考え方はやめて、もっとうまいものつくれ」という文言が巷を賑わしておったのですが、ふと、「おふくろの味としてのにくじゃが観」を持っている男女はいるかと身の回りを調べてみたところ、皆無であった。あれは一体どこから湧いて出た文言だったのだろう。おそらく、にくじゃがをマスターすると応用がきくので、にんげんが初めての手料理としてちょっかいを出すのがにくじゃがで、付き合いはじめのカップルが最初に口にする彼女の手料理がにくじゃがで、そしてそれがさしてうまくもないという事態があちこちにあったのだろう。
ほんの20年くらい前の話なのに、色々と隔世の感がある話ですね。
だが最近思うのだが、にくじゃがという料理の絶妙さよ。かんたん、おいしい。うまみをすった芋のすばらしさよ。途中で考え事もできる。