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かぐや姫のことを語る

かぐや姫 53  大伴御行大納言と龍の頸の玉

「わしの弓の実力なら、龍がいたら、さっと殺して、頸の玉をとる。もう家来たちが持ってくる玉など、あてにしない」

大納言は、二人の家来と船に乗って、龍の頸の玉を探しに行きました。
あちらこちらの海をまわるうちに、筑紫の海にたどりつきました。

ところが・・・。
どうしたことか、疾風が吹き出し、あたり一面、真っ暗に。
どこにいるのかもわからず、何度も船が沈みそうになりました。
その上、雷もごろごろとなりだし、ぴかっと稲光も。
「今まで、こんな苦しい目にあったことは一度もない。どうなってしまうのか」