1月に出版された『マンガで読む嘘つき中国共産党』で習近平体制を批判した、辣椒(ラージャオ)こと王立銘(ワン・リーミン)さんが中国政府にはめられました。
彼は現在、日本在住ですが、日本滞在ビザの申請を頼んでいた行政書士が中国政府に買収され、「ビザの申請するする詐欺」をしていたためです。同じく中国人の奥さんが妊娠中なこともあり、強制送還されることになると非常に心配です。
以下に彼のページの日本語訳を載せています。少し長いですが、お読みください。そして拡散をお願いします。以下のリンク先はワンさんのFacebookで、同内容が中国語・全体公開で書かれているものです。
https://ja-jp.facebook.com/btlajiao/posts/1139423349500179
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この公開書簡は友人によって翻訳されています。
よろしくお願いします。
私に関心を持ち、支持をしてくださっている友人のみなさん、こんにちは。
私、辣椒は大変奇妙な出来事に遭遇しました。本人がまったく知らない状況下にあって、私と妻は2カ月以上にわたり日本に「違法滞在」の状況にあったのです。
事情は以下のとおりです。
2014年から2016年にかけて私は埼玉大学の研究員として文化交流ビザで滞在していました(妻は家族ビザです)。このビザは2016年12月22日に期限切れとなりました。
ビザが期限を迎える1年以上前から、ある友人、日本人の企業経営者から彼らの会社で働かないかと誘われてきました。文化交流ビザが期限切れになった後は労働ビザに切り替えることができます。
中国人の友人からは政治亡命を理由に特別滞在許可を申請してはとも提案されましたが、私と妻は正常の労働ビザで解決できるならばその方がいいと考え、その提案はお断りしていました。
さて通信記録を見ると、2016年3月末には友人を通じて行政書士との労働ビザ取得に関する交渉が始まっていました。2016年7月5日、行政書士と会いました。12月1日、行政書士は友人を通じてすべての資料が準備出来たと連絡し、私のパスポートと在留カードを持ち去りました。5日には妻のパスポートとビザも持ち去りました。この時、私はビザが期限切れになるまでに手続きが終わると確信していました。後に友人を通じて、入管の「在留資格変更許可申請中」との印象を推された在留カードの写真を受け取りました。この印章があれば滞在期限は合法的に2カ月延長されると説明されました。妻は在留カードを取り戻したいと訴えましたが、連絡しても行政書士はのらりくらりと返事を遅らせるばかりです。パスポートも在留カードも手元にないので、妻はどんどん不安になっていきました。彼女のすすめで私たちはまずパスポートを返してもらうことにしました。友だちを信じよう、もうすぐうまくいくと馬に言いました。ところが2月の末になっても、「2カ月の延長期限」が過ぎても、まだビザの結果が知らされないのです。私たちは慌てて、毎日催促しました。
3月2日午後、行政書士と連絡がつかなくなったと友人から連絡がありました。3日、友人につきそってもらって、入国管理局に行くと、驚くべき話を聞きました。なんと入国管理局は私のビザの申請を受け取っていないというのです。本来ならば容易に認可されるはずのビザ申請が、意図的な引き延ばしによってオーバーステイに変わってしまったのです。
6日午前、何人かの友人につきそってもらって、私は品川の入国管理局で正式な違法滞在申告手続きを行いました。行政書士も来ました。そこでようやく在留カードを取り戻したのですが、なんとそこには写真にはあった「在留資格変更許可申請中」の印章がありません。あの写真は偽造されたものだったのです。なんのためにと聞くと、「言い逃れはしません。私の問題です。お許しください」とだけ話し、後は何も答えません。入国管理局職員が公印偽造は犯罪だと指摘すると、行政書士は「確かに犯罪です」と認めました。ただそれ以上質問しても動機については一切答えません。私の友人も入国管理局の職員も驚いていました。こんな話は聞いたことがない、と。
現在、入国管理局は私たちの資料を受け取りました。今後審査が行われ、特別滞在申請が認められるかが決まります。審査にどれほどの時間が必要か、入国管理局は明かそうとしませんでした。この間、私たちは日本を離れることができません。またこの一件で私たちにはオーバーステイの記録が残りました。妻は今、妊娠中です。合法的な身分がないので、日本住民に与えられる、妊婦に対するさまざまな保障も受けられません。高額な妊婦健診もすべて自腹で支払わなければならないのです。何より恐ろしいのは申請が却下される可能性があることです。もし状況が悪化し続ければ、最悪の結果は中国への強制送還となります。私たちにとっては悪夢です。
今年1月18日、私は『マンガで読む嘘つき中国共産党』という本を出版しました。中国共産党の独裁体制を批判し、習近平を批判する内容に紙幅を割いています。現在の中国の人権状況を考えれば、もし送還された場合にどうなるのか、想像に難くありません。
この私たちをおとしめる陰謀、誰にも利益にならない人為的災難を行う動機があるのは中国共産党だけです。この下劣な手段は完全に中国共産党のやり口と一致しています。ですから今回の事件が中国共産党によって画策されたと私が信じるには合理性があります。この陰謀がどのように計画され、どのように遂行されたのかは現時点ではわかりませんが。
迷いましたが、私たちはこの事件を公開することにしました。恐らく私自身がさまざまな攻撃や誹謗中傷にさらされることになるでしょう。しかし真相の究明は自由を渇望する魂にとって逃れられない義務です。沈黙を拒絶し、真相究明を放棄することはありません。私に関心を持ち支持して下さる正義の人々に、ともにこの真相を追究するよう呼びかけるものであります。
邪悪な力はどれほど強いように見えても私は戦い続けます。マンガを描くペン、私の持つすべての武器を使って全力で抵抗し続けます。傷つけられ迫害された魂が奮起し反抗するよう、吶喊して暗闇の牢獄を切り開くよう、正義の光がすべての土地を照らすよう、祈っています。
辣椒
