ところで、アンジェリーナ・ジョリーが、乳房切除のときから予告してた卵巣と卵管の切除を実行した、って話について、
「じゃあアンジーはもう女じゃなくなったんだね」とかいう戯言(でしかなかろうよ)吐く馬鹿だけじゃなく、
「発病もしてないのに切除なんて」だの、「手術できない貧乏人のことを考えろ」だの、とかっていう奴がいるらしいですなー。

前者については、アンジーの場合50％の確率で発病と診断されたらしいけど、
発病してからじゃ、ただ卵巣と卵菅取るだけじゃなく、多分転移対策で抗がん剤投与なりリンパ郭清なり、他のこともやらなきゃならなくなるだろうし、それでも再発の不安はつきまとうんだろうから、本人がこの先の妊娠出産を望まないなら、多分アンジーの選択はより合理的と言えなんじゃね？と思う。

それより多少厄介なのは後者の文句かなー。俺、前にハイクかブクマでアンジーの乳房切除について書いたときも、発癌リスクの遺伝子検査とか乳房切除&再建手術受けるだけの金がない人が、そのせいで癌に倒れてるとしたらやり切れない話ではあるなー、
正に地獄の沙汰も金次第っぽくて、とは思った覚えはあるんだよね。

でも、貧困と医療を巡る「社会的」な問題を、いっくらセレブで金持ちで旦那はブラピだとはいえ、いち患者にすぎないアンジーに、今すぐどうにかできる訳がないからなあ。
むしろ、彼女の場合は自分のこういう話を公にすることで、少なくとも「一部の癌のリスクは事前の検査と手術でほぼゼロにできる」こと、「乳房や生殖器の切除を行ったとしても、それを恥とか"女性廃業"とか思わなくてもいい」こと、それらの社会的な認知を高めるって貢献はしてる訳でさ。
結論として、俺としては「非難されることじゃなくね？」って事になるんですが。

……そういやアンジーの子供の一人がFtMっぽい(女の子として産まれたけど、男装を好み男性名で呼べとも言ってる)、って話もありましたが、そっちの続報も気になるわー。