『ブレイキング・バッド』をブルーレイに移すのに、容量に余裕があるから、主演男優、助演男優、助演女優、作品各賞を受賞したエミー賞の授賞式も一緒に入れちゃえと(SHERLOCKも沢山受賞したけど主演男優も助演男優も欠席だったし)、その前にいらないところをカットするべく見直してみた。
最後まで観た後に改めて受賞のスピーチを見ると、ドラマの登場人物と演じた俳優がコインの裏表のように思えた。
「僕は自分の才能に気付けた幸せ者です」とアーロン・ポールは言った。彼の演じたジェシーは、ドラマの中で美点や優れた能力が描かれたけど、周囲の人、特にジェシーの両親やジェシー自身がその美点や能力を大事にしていなかったし、ジェシーは「自分はろくでなしだ」と信じていた(だからと言ってドラマずっと見てると両親を簡単には責められない)。ドラマの中で彼の能力に気付く人は、自分のために利用しようとする人ばかりだった。
(私は「自分は善人だ」とか「自分は普通だ」と疑いなく信じるようなタイプの人には疑念を持つ方だけど、自らの能力をスポイルするのも、自分をダメだと思いすぎるのもいかんな)
「偶然にも情熱を注げるものを見つけ、まいた種が花開いて最高の人生が待っていた」というブライアン・クランストンが演じたウォルターは、情熱を注げるものを見つけていたけどそれを手放して長く人生を過ごしていた。しかし余命宣告を受けるに至って、覚せい剤の密造に手を出したところでかつて手放した科学者としての情熱が暴走していった。
こういう役を演じたからこその受賞のスピーチでのああいうコメントなのかなとも思うけど、なかなか不思議と言うか味わい深い。
