it-tells 2016/03/17 22:34 のつぶやきより再掲。
先日の「古代史を語る」に載せた記事「埴輪の馬はどんな馬か」からの余談です。
埴輪の馬というとピンと立ったタテガミが特徴です。
現存する馬では蒙古野馬という野生種はタテガミがピンピンに立っているようなのですが、これはとても気性が荒いので、船に乗って日本列島に来てくれそうにありません。トカラ列島の宝島には小型馬が飼われていて、古い時代に渡ってきた馬に近いのではないかと思われるのですが、こちらのタテガミはそんなに立っていないようです。
埴輪の馬でもう一つ気が付くのは、額に角あるいは貝柱のようなものがしばしば表現されていることです。一角獣のようですが、実際の馬に角はないので、これは額にタテガミを結っているものらしい。額で髪を結うというのは、記紀の倭建命や聖徳太子の記事で知られるように、上古の少年の髪型です。
埴輪の馬が丁寧におぼっちゃん頭にされていたとすると、タテガミの秘密も解けそうです。これはどうやら毛が立つ程度の短さに刈り揃えたものだと思われます。ということで、やはり、埴輪の馬は相当大事にされた”箱入り馬”が多い、ということになるでしょうか。