フェリペ4世の家族―まだ小さなマルガリータ王女を中心に、
女官、道化師、鏡に映る国王夫妻、そしてベラスケス自身をも、
すべてを象徴的に描いた、『ラス・メニーナス』。
ベラスケスは、晩年、このような意味の言葉を遺しているという、
”人間の価値は、美、富、名誉などにあるのではなく、
より感動的な、より深遠な、そして悲劇的でさえある、
存在するという事実 そのものにある ” と。
ベラスケスの死ののち、王が彼について書きのこした言葉は、
”良き従僕を失った” という一言のみであったという。
美の巨人たちのことを語る