中世、宗教画に代表される絵画 全般に用いられた
技法は、卵黄に顔料を混ぜたものを使う
テンペラ画が一般的であった。
しかしテンペラ画は、テンペラ画独特の良さも
あるとはいうものの、長期に 劣化させず保つのが
難しく、透明感がないのも特徴だ。
そこで、油を使うことがよいと考えたファン・エイク兄弟は、
様々な油を 植物などから抽出し、顔料と混ぜ、
まるで錬金術のように、油絵具を作るところから始めた。
そして、近現代に連なる ”油彩という技法” を
完成させたとも言えるこの作品を、ファン・エイク兄弟が
生みだしたのである。
美の巨人たちのことを語る