印象派の殿堂オルセーにおさめられた、
モネの連作、『ルーアン大聖堂』。
ルーアン大聖堂の正面を描いたこの作品だが、
ひとつの対象を、時間帯を変えて 様々な光の瞬間を
とらえるために何枚も描いたモネらしく、
この大聖堂も 何枚も描いたモネ。
大聖堂の向かいの建物、当時ブティックだった部屋を
春だけ借りて、何枚も大聖堂を描いたという。
しかし、全体像を描かずに 正面だけをとらえたその絵は、
大聖堂を描きたかったのではなく、大聖堂を包み、
大聖堂に反射した春の光を、描きたかったのではないかという。