【ロビン・ウィリアムズ】
「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」 でアカデミー賞助演男優賞を受賞した当時、タイプとしては、助演というより主演タイプの俳優なのに、助演でようやく受賞というのは意外、という空気があった。過去に主演男優賞にノミネートされた時点で、既に受賞していてもおかしくなかったのに、と。 どこまで信憑性のある話かは知らないが、あの時まで受賞がなかったのは、授賞式のスピーチで政治的発言をするのではないかと心配されたせいだとか、何をするかわからないから、生放送の授賞式では取り返しがつかないため、などと言われていた。 もちろん、賞がすべてではないし、助演賞が劣るという意味でもない。 が、賞という面では、ほんの少し過小評価気味だったと言えるだろう。
晩年、出演作・主演作が減っていたような印象なのは、今となっては、私生活での苦悩もあって、昔と比べると映画の仕事が芳しくなかったかのように見えもするが、つまりは、日本で劇場公開されなかった作品(DVDスルーなど)が増えていたからだ。あれはなぜだったのだろう。日本では売れないタイプの作品だと判断されたのか。 それらを、劇場で見るという機会そのものがなかったことが残念だ。 確かに、最近の作品より昔の作品のほうが、より強く記憶に残っている、という映画ファンが、もしかしたら多いかもしれない。 それは、それらの作品が、それだけ長い間、親しまれてきたということだ。 いつまでも記憶に残る演技だったのだ。