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あんとわのことを語る

【酔っ払いの話 (ハイクの呪い編) 】

七・七・七・五しりとりに泥酔野郎などと書いた昨日、泥酔すると記憶をなくしたり帰り方がわからんとか言い出したりする友人から、泥酔したらしき連絡があった。実際見てみると、毎度の泥酔ほどは泥酔してないんじゃないかという風情であった。わりと平気そうやがな、と思いつつ、風邪がひどいと言っててなに飲みにいっとるんとか、仕事の付き合い上断れんかったから仕方なく飲みに行ったなどという話をする。前の晩ほとんど何も食べられず今朝仕事行きしなに無理矢理よしぎゅう食べて昼はまた食欲なくして食べられずさっきも食べずに飲んでいたという有り様だった、と。せめて飲む時は食べれば、と言っていたら、よく一緒に飲みに行く同僚も風邪で… と言い出すので、その人にうつしたんちゃうんと言ったら、いや同じ時期から風邪ひき始めたからうつしてはないはず、と言うのでそれ多分同じ場所で風邪の菌もらってきたんちゃうの、という結論に至った。そもそも昨日この友人と会った私にこそうつってへんのんか、という懸念。友人は案外大丈夫そうだったので然程心配でもなく、むしろ自分の心配だけをする私。あまりに何も食べてへんからこのあと中華屋行かんか、炒飯食うか炒飯、などと言っていたので、友人は平気であろう。

わりと言いたい放題の友人である。いろいろ喋るのはいいが、毎度の泥酔ほど泥酔していなかった昨日は、泥酔時の如く面倒なことを言いつつ、素面の冷静さも残っているため話がややこしくなったりする。なにしろ半々で素面でもあるゆえ、泥酔時のようには、こちらもはいはいと返事をするだけで適当に流していられないわけである。そのため、ややこしくなった話の流れで、友人の言うこととこっちの言うことが噛み合わなくなり、若干不穏な空気が流れるに至ったのであった。向こうもこっちも今や言うことに遠慮がなくなってしまっているせいでそうなるのだが、こりゃ泥酔時と同じようにはいはいと聞いてりゃよかったか、と思いつつ、わりと もやっとする感じで引き上げてきたのであった。

というのが、七・七・七・五しりとりに泥酔野郎などと書いた昨日の顛末である。泥酔野郎と書いた日に、しょっちゅう泥酔しているはずの友人がなぜか泥酔までしないうちに連絡してきて不穏な空気が流れるってなんだ、呪いか。泥酔野郎と書いたのは、ただ単にしりとりの直前が「で」で終わっていたのと、しいたけ野郎を念頭に置いてのことであり、こっちの泥酔野郎のことではなかったのであるが。ハイクの呪いの威力。おそロシア。