以前から、今日は映画館へ行く予定だった。
予定の通り行きはしたが、ただ、今朝アッバス・キアロスタミ監督の訃報に接してからというもの、どうも細かいことをする気が起きない。バクハツした髪の毛のままで映画館へ行った。キアロスタミ監督のことに比べれば、そんなことは取るに足りない。
電車の中で、最初に見たキアロスタミ監督作品である「友だちのうちはどこ?」のラストシーンを思い出した。また、「桜桃の味」を思い出したりもした。映画館を出ると、その近くの商店街をフラフラして猫の写真を撮り、公園へ立ち寄って、夕方の写真を撮った。その公園への行きと戻りの道すがら、少し奥まったところの壁の前に、ひとりバットを持ち、素振りをしている小学低学年の少年がいた。19時をまわってもなお、外は明るかった。