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アカデミー賞のことを語る

【第90回 アカデミー賞】

終わってしまえば あっという間に感じますね授賞式。結果出て数時間経ちますが まだ興奮冷めやらぬ映画ファンことわたくしです。

で、今朝の投稿に書いた予想 (全部門ではありませんが)。見事、作品賞のみ はずしました!!!!

「スリー・ビルボード」と予想しましたが、受賞したのは「シェイプ・オブ・ウォーター」。どちらも見ましたが、どちらも素晴らしい作品です。このどちらかであろうとは思っていましたが、あまりにもタイプが違いすぎるので、どちらに どういうふうに票が集まるかとは思っておりましたが。

「スリー・ビルボード」の持つ独創性は他の追随を許さぬほどであると 今も思っていますが、しかし、異種間の交流と愛情を描いたファンタジックな映画が作品賞を受賞したこともまた、昨年「ムーンライト」が作品賞を受賞したことの重要性とは似て非なる “意味” を感じます。
異種間の交流/愛情を描くことは、現実に存在する人種/性別による差別などへの反発/憂いにそのまま置き換えられると思いますから、そういう映画が受賞したということは「ムーンライト」受賞に共通した意味合いもあると言えるかと思いますが (あちらはさらに これまでなかなか受賞という形で認められてこなかったアフリカ系の人々ばかりで作られた映画という点で その意味合いがより強かった)、私はこの「シェイプ・オブ・ウォーター」の、ファンタジーとしての側面を思うと、非常に感慨深く感じます。「ロード・オブ・ザ・リング」が受賞した時に似た感動が、だんだんと自分の中で起こってきました。あの時まで、アカデミー賞においては、ファンタジーというものも なかなか認められてこなかったわけですから。実在した人物の伝記ものや歴史に関わるもの、戦争映画、実話を元にした作品などに重きを置く傾向の強いアカデミー賞で、怪獣大好きな監督の手によって 魚人と人間の愛情が描かれた映画が作品賞を受賞した。そういう意味で、素晴らしい結果ではないかと思うのです。その 怪獣大好きな監督が、監督賞を受賞したことも ( 私はノーラン監督ファンではありますが、監督賞に関して これはじゅうぶん予想できた結果でもあったので。ノーラン監督は、きっと また いずれ……!)。

というわけで、監督、俳優部門に関しては予想すべて当たったのですが、しかしまあこれは今回の賞レースにおいて各賞の結果を見ていれば かなりの確率で予想できた結果、という感じではあるかと。ゲイリー・オールドマンの長年のファンとして、主演男優賞受賞は本当に嬉しいです。

ちなみに今朝書かなかった部門の予想としては、脚色賞も、そうなるだろうな という結果でした。名監督ジェームズ・アイヴォリーによる脚色が受賞したわけですが、あの名監督の受賞が今回初めてであるということのほうに むしろ驚きます。で、脚本賞がはずれました。「レディ・バード」と予想してました ( 結果は「ゲット・アウト」)。まあ、脚色賞の「君の名前で僕を呼んで」も「レディ・バード」もまだ日本公開されていないので、このへんはみんな、賞レースの結果や評判から 雰囲気だけで予想してたわけですが…… ( これら以外の部門は、予想自体してなかったです )。

なにはともあれ、それぞれよい結果だったのではないかと思う祭りのあとです。