中学までは運動の時間は嫌いだった。
運動が嫌いだったのではない。足を引っ張る僕に対する周囲の白い目線が堪らなかった。
文武両道を是とする武家の街だった。
バスケの時間は自分ではシュートしなかった。2本しか打ったことはない。
野球では「来るな来るな来るな来るな」と念じながら守りについていた。
高校は市境を四つ越えた所に行った。そこは私学で都会で文化が全く違った。
その高校で純粋にスポーツを楽しむことを取り戻したのだった。
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:title=この]水泳大会に関して言えば、勝った負けたは僕個人だけの話だった。
負けしか見えないシチュエーションで負けることは、当然のこと過ぎて苦痛でも恥でも何でもなかった。
誰だってそうなる、俺だってそうなる。それだけだった。
