さて、
一つの正義を成そうとする時に、一つの社会全体から見れば量的に極小の理不尽を通してしまえばそれが成せることが往々にしてある。
しかしながら、その全体から見れば極小の理不尽は、被る個人から見ればやはり甚大な理不尽なのである。
そう言う理不尽を以って成る正義はやめようと、作らない様にしよう、と言う話である。
理不尽を以ってしない様にすると、なかなか社会に正義は産まれにくい。でもそれはしょうがないのだ。迂遠に思えるかもしれないが、理不尽を押し付けられるのは大抵その正義を成そうとする方ではなく、理不尽が致命的なダメージとなる弱者の方なのだから。
ただまぁ一概には言えない件もある。
火事が起きるから火を使わないほうがいいか、交通事故で死ぬ人がいるから自動車は廃止した方がいいか、と言う話とも繋がりやすい。