21番のC。
僕が切符を渡すと、彼は「21番のチャイナ」と言った。
「チャイナ?」
「そう、21番のC席、頭文字ですよ。Aはアメリカ、Bはブラジル、Cはチャイナ、Dはデンマーク。こいつが聞き違えると困るんでね。」
彼はそう言って座席表をチェックしている相棒を指さした。僕は肯いてバスに乗り込み、21番のC席に座ってまだ暖かいフライド・ポテトを食べた。
(村上春樹「風の歌を聴け」講談社文庫 p.147より)
「温かい」じゃなくて「暖かい」なんだな。
21番のC。
僕が切符を渡すと、彼は「21番のチャイナ」と言った。
「チャイナ?」
「そう、21番のC席、頭文字ですよ。Aはアメリカ、Bはブラジル、Cはチャイナ、Dはデンマーク。こいつが聞き違えると困るんでね。」
彼はそう言って座席表をチェックしている相棒を指さした。僕は肯いてバスに乗り込み、21番のC席に座ってまだ暖かいフライド・ポテトを食べた。
(村上春樹「風の歌を聴け」講談社文庫 p.147より)
「温かい」じゃなくて「暖かい」なんだな。