- ----- たんたんと --------
「驚きあきれる、興ざめする」の意の「あざむ」という言葉があり、この花がその美しさとは裏腹に手折る指を刺すのでついた名だという説があるとか。
今、神社へあがる坂道の寺院の白壁にしっかりとした株がみごとな花を咲かせている。
茎も葉もまっすぐにピンと背筋を伸ばし「独立独歩」という花言葉にふさわしく。
側溝と白壁の境界をこじあけ、花壇の花に負けない鮮やかな色を咲かせて「ああ、おまえここに居たよな」とわたしに思い出させる。
フェアなどというものはこの世にない。
フェアな場所なんてものを探して歩けば探すだけでくたびれ、目的を果たせぬままに行き倒れるのがオチだと思う。
これまでクランチマガジンで写真に31文字の心情を綴った投稿をしてきたのだが、今回のリニューアルでどうやら写真やイラストを「圏外」扱いにする方針らしいことが判明した。
これからはそれを「エッセイ・散文」の括りでひとつの連載として投稿させてもらおうと思う。
タイトルは「たんたん短歌」。どうぞよろしくお願いします。