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絵のある喫茶店(雑談場)のことを語る

別れのしぐさ

ゲーテに倣ってお散歩を日課にしているので(お散歩だけだ)それでいろんなシーンに出合います。
先日は幼稚園を通りがかり、三歳になるかならないかという小さな男の子たちの「さようなら」をみました。

二人のお迎えはどちらもお父さんで片方は自転車です。
車道のほうへ自転車を押して歩きはじめたお父さんにこどもが何か言ったかとおもうとタタタと相手の中間地点まで来てピタっと止まり、そしてそのまま相手をじっと見ました。

相手は「?・・・・・・」という顔をしてその子のところまで歩み寄ります。
すると走ってきた子が提げていた片手をゆっくりあげ、手のひらを相手へかざしました。
相手はまた「よくわからんけ」どという顔で一瞬迷ったあと、
ほんとうにうっとりするほどゆっくりとその手に自分の手を重ねました。

なにもいわずに、ただただ手のひらをそおっと合わせた、それだけでした。
そのかたわらで父親たちはお互いを見合い、本当にうれしそうに笑っていました。

なんてこたぁない「ふるまい」がこんなふうに強く印象付けられるものなのだなあと
はっとさせられました。

まあ、それというのもその10分前におばちゃん二人が四車線道路の細い分離帯で車など気にするでもなく大声で世間話をやっている光景に出くわして

「つよーーーーっ!」

と思ったからです。
名残惜しくてやっている点ではどちらも同じなのでしょうけれどもw

なんとなく今日はあの日を思い出しています。