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花うさぎのことを語る

ピンクのエプロン by usaurara

10. うねる身体

子どもの日なので鯉のぼりの話を。

大都会の海辺でそれが浅瀬なら、小さな屋根が押し合いへし合いする街がそこに寄り添っている。一目で違法建築とわかるもの。バラックみたいな物干し台がのっかったもの。こんな街なら猫には天国だね!というわけで縞と黒の舞台はここになった。(「縞と黒」は「茶髪君が動いている絵が描きたいの!」という一心で気まぐれ更新しているコマ漫画です)

最近美しい鯉にお目にかからない。昔のしっかり重い鯉の染めは、無秩序な明暗がありやさしい質感が感じられた。そしてその大きさと重量が絶妙なからだの動きを生んでいた。

コラボ相手からはいつも登場人物の「身体」と「身のこなし」をほめていただく。それが一番うれしい。
自分自身は大雑把な人間であっても、いや、だからなおさらのこと表現するものはうんと細やかでありたい。あの、大きな鯉のうねりのように。

本日は文学フリマ、お疲れ様でした。来場、お買い上げくださった方々にも感謝申し上げます。