id:usaurara
短歌のことを語る

1. 渋
渋すぎるくらいがちょうどいいとおもう干菓子ひとつを添えてやれば

2. 容
望みでも呪いでもあり我が知る容子は「NO」を言わぬ子だった

3. テスト
新しいゲノムを運ぶためにある我らは等しくテストパイロット

4. 新米
おしまいの茶碗を運び終えぬうち破顔で母は「新米」を告ぐ

5. 野分
野分から冬への覚悟を質(ただ)されてようやく出しぬウールセーター

テーマ詠み 空
墜ちそうな熟れ柿いろの天幕を引いてゆきたり椋鳥の群れ