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思い出したのことを語る

30年ほど前、私が所属していた(のだろう、ゲスト扱いではなかった)子供会では、いま思えば毎月定例会があって、それはきっと第一日曜日とかなんとかで開催日が決まっていたんだろうが、当時の私が定期的にやってくるものを認識する能力といったら、水曜夜のわくわく動物ランドが楽しみというのが限界で、月に一度、たいして楽しみでもないものが巡ってくる周期など認識できるはずもなく、おそらくは開催当日に母親に言い渡され、三つ年上の姉と連れだって出かけていたのだろう。
子供会は、通常は近所の市民センターの一室を借りて催された。定例会などと称する会議のまねごとがあって、あとは上の学年の兄さん姉さんに遊んでもらう時間だ。たぶん誰かの親が持ち回りで保護者として参加する。
会議では、毎回、その月の目標を多数決で決めていた。自分のおぼえている限りでは、「寄り道をしない」「火遊びをしない」のツートップが持ち回りで当月の目標をつとめていて、他の目標が入り込む余地はなかった。
児童数が少ない地域だったので、六年生のときにはたぶん自分が会長風味のあれになったような気がするのだが、当時の私は慣習を守ることをよしとしていたのか、やはりこのツートップを目標としていたはずだ。

この反動であろうか、いまでは、喫煙の習慣がないのにライターを持ち歩くくらいには火遊び好きです。
「寄り道をしない」のほうについては、捨てられたものを見つけると止まったり引き返したりしがちだが、あれは寄り道ではなくて本来目的なので、今も頑なに守っていると申し上げても過言ではありますますますますますますますまい。