対面左の兄さんがシートに浅く座り、膝に鞄を乗せ、そこに肘をついてゲーム機で遊んでいる。その隣、わたしの正面の姉さんが、兄さんの背中側のスペースに頭を埋めるように傾いている。仲のよろしいことで、と思ったら、姉さんは左右に船を漕いでいる。いちおう傾くのは不本意らしく、身をあずけるつもりは無いようだ。あっ、先日私が身をよじって交わしまくった姉さんじゃあないか。別の日に見たときもよく傾いていた。お勤めなのかどうかわからんけどごくろうさまですがもしほかで眠れるならそうしたほうが疲れがとれるんじゃあないか。
電車内にてのことを語る