共同墓地に葬られたごんのことを片時も忘れない兵十。ある日、富山の薬売りから、埋葬されたものたちを蘇らせる秘薬の噂を聞く。
家財を売り払って路銀を作り、秘薬の材料を求めて歩く。
数年後、材料を揃えた兵十は故郷に戻り、秘薬を用いてごんを蘇らせる。土の中から這い出してくるごんの毛皮は薄汚れ、目は濁り、肉は腐敗臭を放っているのを見て、兵十はふたたび火縄銃でごんを撃つが、胴体に命中しても這うのを止めないごんを見て、兵十は逃げ出す。
墓穴から這い出したごんは、銃弾を浴びせられてなお、かつて栗を拾い集めた大木の元に向かう。しばらくしてたどり着いたその場所の栗の木はしかしすでに切り倒されていた。
ごんは栗を探してその場を這い回り続ける。時間はいくらでもあるのだ。
あのあとごんはどうなったのですかのことを語る