3歳年上の姉はわたくしにたいへんな影響を及ぼしており、中学生くらいまでに読んだ本、遊んだゲーム等々で、姉の影響を受けずに自力で見つけ出したと胸を張れる分野があるかというとすぐには思いつかず、ただファミコン通信やログインのおそらく小島文隆なくしては世に出てこなかった読者コーナーあたりは自力で辿り着いた感もあれど、姉はすでに駄洒落や屁理屈を好んでいたような記憶があり、それに対抗するための独自ソースを求めた結果だったようにも思える。なお姉の同級生で姉と漫画などを貸し借りしていたウエムラさんは姉と私の読書傾向に多大な影響を及ぼしており、その影響力はトゥニャキャイさんによって「渡来人」と評されたのは既報のとおり。
さておき私が知っている高校生くらいまでの姉は、映像や音楽には大した興味を示さず、「趣味は読書」というアレに現実との乖離がない有様で、文字情報から語彙を得る際にアクセントがわからず、後に原辰徳が所属していたプロ野球ティーム「巨人」のアクセントを平板て読むという今どきなら若者ぶっていると言われても仕方がない行動に出た挙句、周囲に訝しまれたという逸話の保持者でもある。
そんな姉は中学生になると図書委員化し、先達や後進に恵まれて館の主となっていたようだが、姉とその周辺をまとめて「裏図書(うらとしょ)」と(周辺が)自称する向きがあり、姉の卒業と入れ替わりに入学した私は、姉の後進に受け容れられ、早熟のため一年早い中二病の渦中にあったこともあり、さっそく裏図書化した。
その後、同級生の社長令息が持っていた信長の野望全国版に登場する蘆名四天王の一人、松本図書助(ずしょのすけ。何かの本では図書之助表記だったが、全国版では武将の名前は基本的に最長漢字4文字か5文字で、数合わせのために登場するとしか思えないほど能力値の低い松本図書助のために特別な作字をすることはしなかったのだろう)がいろいろあってたいへん格好良く思え、以後実名以外を名乗るときは「ずしょのすけ」を基準にするようになって四半世紀を超過したんだが、ちかごろは「ずぼんぼ」がお気に入りです。
図書館、大好きのことを語る