http://www.emimatsui.com/artstudy/historian/wolfflin.html
ヴェルフリン(Wolfflin, 1886-1945)
ドイツの美術史家。「美術史の基礎概念」を発表し、様式の間の相違を確立する5対の両極的概念を定義しました。
1 <線的>と<絵画的>
2 <平面的>と<奥行的>
3 <閉>と<開>
4 <多数性>と<統一性>
5 <明瞭性>と<不明瞭性>
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以前ここで強力プッシュした「ケンブリッジ 西洋美術の流れ」から、抜書きを見つけたのでご紹介(http://h1beta.hatena.ne.jp/florentine/9258652881226396563)。
ヴェルフリンは新訳が出てるようなのですが、未読。でもきっと新訳のほうがおすすめと言ってみる。詳細はこちら。
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/4766408160/
絵をみて何かを語る必要があるのかないのか、それはひとによって違うと思うのですが、でも。わたし個人としては、何か(べつに大上段にかまえた芸術とかじゃなくても)を見て、誰かとそれを分かち合いたい、伝えたいと思ったとき、「美術史」を勉強してそこでなんらかの方法論やことばなどを知ることができてよかったな、という想いがあるので。
あと、じぶんがずっと考えてきたことでも上手に言葉にできないってことはよくあって、それをこうして他者にも通じるきちんとした言葉で説明してくれるとほっとする、ってこともあったり。わたしが高校生のころにヴェルフリンを読んで思ったのは、そんなことだったなあと。
あ、それから、こんなふうにある絵がはっきり区分けできるってことではないんですよ。ただ、わたしだったらまずはじめに構図を見るとして、水平直立方向にラインがあるか、斜めやバッテンを見分けられるか、もちろん両方あったとして、それのどちらが優位メインたくさんなのかなどの物差しを得る、みたいな感じです。
絵画というと一般的には見るもの、眺めるものなのでしょうが、向こうからこちらに話しかけてくれるものでもあって、またはこちらが読まれてしまう恐ろしさや愉楽もあり、それが面白くてちっとも厭きもせず絵を見続けてるなあと近頃しみじみ思うのでした。まる。