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歓びの野は死の色すのことを語る

【あらすじ】

――そなたの真実の母である《死の女神エリーゼ》のようになるがよい――  
皇帝陛下はそういって、エリス姫を彼女の生まれたエリゼ公国へ送り返す。
帝都留学から10年ぶりに帰国した彼女は、かつての教師で初恋の人である伯爵と再会するが……

【登場人物】
エリス姫
エリゼ公国の姫君にして、男装の女公爵。葬祭長。《死の女神の娘》と呼ばれ、黒髪に黒い瞳をもつ。

ルネ・ド・ヴジョー伯爵
エリスの元教師でオルフェの友人。太陽神殿の神官。エリゼ公爵家より古い家柄の騎士。

アレクサンドラ姫
女戦士の姫君。エリスの護衛として帝都から付き添う。

オルフェ殿下
エリゼ公国次期領主。エリスの兄にして美貌のひと。生まれつき心臓が悪い。皇帝陛下の姪と婚約中。

アラン・ゾイゼ騎士団長
《死の女神》の神殿騎士団の団長。宰相の娘マリーの夫。元傭兵。

ゾイゼ宰相
エリゼ公国の宰相にして《死の女神》の大神官。

皇帝陛下
大陸一広い領土をもつ帝国の皇帝。太陽神の生まれ変わりといわれる。

月の君
元皇子にして大陸一の銀行家カレルジ家の養子。皇帝の腹違いの弟。

サルヴァトーレ
死神トトと呼ばれる天才。月の君の腹心。

トマ
《死の女神》の神殿騎士の若者。エミールの従兄。

大教母
エリスとオルフェの大叔母。ひとの死を予見できた。エリスと同名。

モーリア国王
自国の版図を広げようと意気盛んな若き国王。

モーリア国王女
夫を毒殺したと噂される寡婦。ルネの婚約者として話が持ち上がる。

ルネの母
エリスとオルフェの元教育係。帝国から嫁ぐ。

ルネの妻
8年前の黒死病蔓延時に死亡。

エミール 
太陽神殿の神官見習いの少年。トマの従弟。

ジャン  
太陽神殿の作男。神官見習い資格あり。
  
ニコラ  
太陽神殿の神官見習い。神殿でいちばんの年長者。

アンリ   
太陽神殿の作男。

※その他も出てきますが、さいしょはこれくらいで