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古典よむ部のことを語る

アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡 (岩波文庫) [文庫]
沓掛 良彦 (翻訳), 横山 安由美 (翻訳)

4003211928
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まだ途中
わたし的にはこんかいの主眼はこのふたりじゃなくて、ラストの尊者ピエールなんだけど
わたしが大昔よんだのは畠中訳で、したふたつのリンクを読むとなんだかそちらのほうが訳が精確っぽいのだけど、沓掛訳はいつもほんとうに読みやすいのでラテン語やら中世フランス語の詩の本等もおすすめです、抵抗感なくすらすら読めます(わたしは旧仮名でいかにも古めかしい翻訳が大好きだけど、たぶん、いまはこのほうが喜ばれるんじゃないかなあ?)
http://tomoki.tea-nifty.com/tomokilog/2007/03/a_letter_from_h.html
http://www002.upp.so-net.ne.jp/tetsu/shumi/tr_nova.html
「私があなたに関していまだかつてあなた以外の何物をも求めなかったことは神様が知っていらっしゃいます。純粋にあなたをのみ求め、あなたの物質的なものを求めはしなかったのです。結婚の誓約も、何の贈り物も、私は期待しませんでした。私の満足と意志とを満たそうとはせずに、ひたすら、(あなた自身も御存知のように)あなたの御満足と御意志とをのみ満たそうと努めました。そして妻という名称はより神聖に、より健全に聞えるかもしれませんが、私にとっては、常に愛人という名前の方がもっと甘美だったのです。いいえ、思い切って申しますが、私は妾あるいは娼婦という名でもよかったのです。」 畠中尚志=訳
と、畠中訳をあげておく
というか、もしかして、この部分は澁澤訳でよんだのが初めてかもしれないけど
「いつものことだが、女の心は男らしく、男の心は女々しいのだ」(ラマルティーヌ)の言葉が補説に引用されていてチョー受けたw