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『歓びの野は死の色す』つれづれのことを語る

すみません、17も長かった・・・orz
ええと、このあたりはけっこう語れそうなネタの宝庫なんだけど、なんとなく今日はまたグダグダおもっていることを

>強姦の刑罰として、去勢は軽いほうの部類だ。相手によっては死罪を問われる重犯罪と認識されている。
>「そうだ。女を強姦し殺した男は他の男の財産を奪い犯したから罰されるもので、女の苦しみによって罪を問われるものではない」
「だが、あなたはそれを見事に遂行してみせた」
>「金払いの悪い男だったんでしょう。俺が家を出てからあの娘は娼婦のような真似をして暮らしていたそうですから」
「そなた、実の妹をそのようにっ」
「おれはそれを悪いとは言いませんよ。食えなければ仕方ないでしょう。この広い城館から父親がいなくなり、母は死んで、血の繋がらない兄たちに虐げられて蔑ろにされては、他に生きていく術はない。あいつはそれが嫌でこの城から逃げ出して、あなたの侍女になった。持参金なぞもたしてもらえる身分じゃありませんでしたからね。
 たしかに、事件のほんとうのところは俺にもわかりません。その男は恐らく死んだのでしょうし、俺は、そのことをミレーヌに聞かなかった」
 おれがわけもわからず頭をふると、男は苦笑した。
「俺は、ミレーヌに、男のモノを切り落として恥じず皇帝と渡り合うあなたの気骨があればよかったと思うし、殿下にも似たようなことを感じるが、俺の好きなのは、どうしてか、誘惑に流される考えなしで行き当たりばったりのミレーヌであり、引っ込み思案で自信のないあの方なのですよ」

マキアベッリ的には、エリス姫の態度でも十分に「君主」足り得るとはおもうんですよ
彼女はたしかに「公正」であるかもしれないし、また「強い」ところがあるにはあるのだけど(なにしろこの大陸で何人かしかいない公爵だ、しかも女性ではただひとり!)、「やさしくない」のだよなあ、と
こういう野蛮な時代なので(ていうか、野蛮じゃない時代ってあるのか正直いうとかなり謎ですよね?)国家のトップに立つ人間が「やさしく」ある必要というのはまったくナイんですが(つまり国民の身体と財産等を守れればいいので)、とはいえこのひと今後は死の女神教団のトップに立つことが約束されているわけで、「宗教家」としてそれはどうなんだろう、ていう疑問はあってしかるべきなんじゃないかとわたしはおもいます
まあまだ22歳、女神のいとし子といわれる絶世の美女で公爵家に生まれ、初恋は実らなかったけどその後は贅沢三昧、というあたりでしょうがないのかもですが、宗教家としてあんまり「深み」がないよな、ていう気がしまくりなので、この後、イタイ目にあいつづけるのも致し方ないであろう、わたしがサドなせいじゃない、とさっき読んでて思いましたまる(オチはここですw)