今日は手紙、とういか、文字の読み書き、について、かなああ?
わたしの小説の主人公たち、メインキャラはこういう時代世界設定でもみなことごとく文字が読み書きできる、という申開きようのない「特徴」を持っていまして、すみません
このへんはアナール学派のアラン・コルバンの 『記録を残さなかった男の歴史―ある木靴職人の世界 1798‐1876』、ならびにこれについて佐藤亜紀さんの『小説のストラテジー 』でたしか語られているはずなのでわたしがなにか記すよりずっとわかりやすいと思うのでその二冊をお読みくださいといってしまいます
名前さえ書ければまあどうにかなる、という貴族のはなしとかもいつか書いてみたいのですが、そこへのアプローチ方法というのがじぶんでいまだに掴み切れなくて往生しております
概説でなく、庶民の詳細綿密な記録を調べるのは意外とむずかしいのです
(なのでイタリア商人たちの「日記」はほんっとおおおおに助かるのでするよ、しかし彼らは読み書きそろばんができるひとたちなのでしたまる)
庶民とひとくちにいってもさまざまでして、そしてむろん、このおはなしの世界には文字が読めないひとたちのほうが断然多いわけで、脇の脇といったところでは出ていないわけではないのですが、その「記録を残さなかったひとたち」に焦点をあてて描けるだけの力量はいつか身に着けたいなあ
と、アラン・コルバンの本をよんでおもったのでした
あ、
コルバンといえば、こっちのほうが有名ですな
『 においの歴史―嗅覚と社会的想像力 』
アナール学派はわたしのネタ帳なので、はいw 藤原書店さままさ
『歓びの野は死の色す』つれづれのことを語る