たった一週間で何か隔世の感がある、みたいに思うのはおかしいかもですが、でも、なんか一週間てこんなだったっけ? ておもう今日この頃です、こんばんはw
今日はこのへんいきましょか
>四角い石を重ねた古めかしい建物はその小ささによらず、目をひいた。女神の神殿らしく、どことなく瀟洒な趣がある。ことに白亜の回廊の美しさは格別なもので、信者ではないものにも開放していると聞いたことがある。
これは、ここ「騎士1」の、
>オルフェ七世を含めた四人が宰相の次の間から地底におりきったころ、ふたりの人物が古神殿に到着した。ひとりは純白の式服に泥はねがつかないか気にしながら門前へと足早にすすみ、もうひとりは一張羅の三つ揃えが濡れることを厭うたが、それにもかかわらずゆっくりと、まるで水の上をわたる風のような足取りで聖域を歩いた。ふたりは古神殿の表門でなく裏手、かつて捨て子を受け入れるためにおかれた目隠しのある扉と嬰児の受け皿がわりの張り出し窓を横目にしながら、修道院の白亜の回廊をめざし、屋根のあるそこへと辿りついた。後ろを歩いていた青年が息をもらしたのに気がついて、前をいく太陽神殿の神官は振り 返った。華奢な二本の列柱がつららのごとく並ぶ回廊はその白大理石が雨に洗われて輝くばかりに美しく、また四角い庭園の緑は目に艶やかなほどであることを、彼はすっかり見落としていた。はるばる海を越えてきた客人が、まさに旅人らしく訪問先の印象を大切に受け止めているのを台無しにするところであったと胸を撫でおろした。
ところが、そうして神官がぐるりと回廊をみわたしたとたん、声が返る。
「失敬。待ち合わせの時間に遅れてしまいますね。行きましょう」
「いえ、クレメンズさん、もうここまでくれば急ぐ必要はありません。この回廊は、帝都でもっとも美しいといわれる女神の神殿の原型となったもので、ええとたしか、作られた時代は……」
「それはのちほど旅行案内書で確認します。さ、行きましょう」
と呼応します
というかわたしほんとに、お話しそれ自体、いわゆる物語の筋やキャラの運命よりも実は、こういうところが描きたいという欲望があったりします
モデルはアマルフィの「天国の回廊」なんですが、南国のものがエリゼ公国に先にあるのは不自然じゃないか、ていうのにも「理由」づけのある(このへんは南も廻って聖ドニ修道院たてたシュジェールがモデルだったりするというか、あとピサーノ親子みたいなひととか、建築家は西からやってきたていう設定で、一話分どっかで書きたい、というかべつにシュジェールで書けば成仏しそうなんだけど、ていう)おはなしがわたしのあたまのなかにはしっかりと居座ってるんですが、うーん、史実でかくほうがたぶんほんとは面白いんだろうなあ資料さえわたしがちゃんとゲットして読めれば、みたいなかんじです、ええ
聖堂建築ていうのは小説かきにとってはひとつのお手本でもあるので、真面目にいつかやりたいのでした