羽生結弦の氷上ガッツポーズを見た瞬間、「ああ、本当にフィギュアスケートはアートでなくスポーツになったのだな」と思った。
ダンサーがステップを決めた直後にガッツポーズはあり得ない。
三回転半もそうなのだけど、アートでは「できんことはするな」と言うのが前提で、「5回中4回は成功しますよ」ぐらいのものでも舞台上には載せないし、舞台上でチャレンジすること自体に違和感を感じてしまう。
それもフィギュアがスポーツになったればこそか。
古いフィギュアの基準と現在のと、どちらもメリットデメリットはあるのだけど、僕はやはり前者を好む。
それでも不思議とペアからはアートの世界に留まろうとする精神と言うか雰囲気を感じる。