天下の難所として名高いこらとら峠の道は噂に違わぬ険しさであったが、三郎には成算があった。それは、雪女のはてなココをたどるという手であった。 ラジオ体操で鍛えた健脚で、黙々と雪女を追った。じんわりと汗が滲んできた。