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平清盛のことを語る

今週で、脚本側としても正統派の善なるヒーローとして清盛を描こうとしていないことがはっきりしたんですけれど、辛いです。

結局、清盛は誰も幸せにしない人間になってしまった。天皇も公家も民も兎丸も禿も。
例外は、清盛がなんかやっているだけで幸せな後白河院と、権勢を恣にしているモブっぽい伊勢平氏一門だけ。
時子も盛国も清盛を深く慕っているから付いてきているだけで、今の清盛のお陰で以前より幸せになったとは思っていないはず。重宗も時忠も深く傷ついた。
幼い頃に抱いた民を善くしたいという気持ちも、異国への憧れもなく、最後に残ったのは国を恣にする欲だけ。

意欲作であること、その脚本が魅力を持っていること、そして俳優陣も凄みある演技でそれに応えていることも認めるんですけれど(今週は色々凄かった)、好きなところまで読み進められる小説と違って、一週間に一話しか進まないわけで、ちょっと最近はカタルシスが足りなくて観ていて辛いです (´・_・`)