それから、性犯罪に遭った人に災害だ、天災だ、狂犬に噛まれたと思って、と言いたくなる人の心理には「もういい、黙れ」のほかに「あなたのせいではない、あなたの生き方や人格と起きた災害の間に因果関係はない」という場合もあると思う。自分のどこがいけなかったんだろうとぐるぐるしてる人に、あなたにはどうしようもなかったんだと伝えるうまい言葉がみつからないことってあるでしょ。
　
でもそれを、そういうときにはそう言うものだと決まり文句として言う人もいるんだよね。
「ご両親を恨んでも仕方がない、あなたの人生はあなたが作るものだ」
って、両親が離婚していると聞くなり言う人がいるけど、あれは風邪を引いた人に「お大事に」って言う感覚なんだろうと思う。うまい言葉がみつからないのかもね。
　
辛い目に遭っている人にああ言ってはいけない、こう言ってはいけない、これをしては、あれをしてはいけないが増えると、誠実な人ほど、どうしていいかわからなくなってしまうなと思う。心のこもった慰めの言葉って、言葉だけ見ると見当違いで酷くても、じわっと泣けるぐらい慰められることもあるのに、残念だ。